仮面ライダーpro 第1話

「ようやく復活の時だ・・・」

「長くつらい道のりだった」

「反撃だ」

 

第1話 「pro」

タッタッタッタッ

今、俺は全速力で走っている

なんで走ってるかというと・・・

???「スバル!おそい!!」

この通り待ち合わせに遅刻していたからだ

俺の名前は水原スバル、特撮が好きな高校生

そして開幕早々俺に怒号を浴びせたのが伊草 民(イグサ タミ)

昔からの幼馴染で同じく高校生

???「まあそう怒るな民」

そしていま民をたしなめたのが、火寺 真(ヒデラ シン)

民「どうせ昨日も夜中まで仮面ライダーとか見てたんでしょ」

スバル「いやーファイズがどうしてもおもしろくてさー」

真「ほら急ぐぞ、映画見るんだろ」

今日は夏休みの初日ということでショッピングモールに映画を見に行こうという約束をしていたのだった

・・・

民「いやーおもしろかったわねー」

スバル「何が面白いのか全然わかんないんだけど」

真「そう言うと思ったよ」

民「ラブストーリーはスバルには早かったかもねー」

スバル「うるせえよ!俺にだって1ミリくらいは・・・」

真「少なすぎるだろ」

スバル「そんなことよりだ!おもちゃ屋だ!!」

民「高校生にもなって恥ずかしくないの?」

スバル「恥ずかしいわけないだろ!!」

真「しょうがない付き合ってやるか」

そんな風にしゃべりながらおもちゃ屋へむかって歩いているときだった後ろのほうで何かが崩れる音がしたそして女性の悲鳴が聞こえた

スバル「なんだ!?」

民「地震!?」

真「いや違う・・・なんだあれは!」

真が指をさした先に居たのは緑色のカマキリのような怪物だった

その姿はいつも俺が見ている「仮面ライダー」の怪人そのものだった

怪人「次はどいつだ?」

民「こっちにくる!」

民が震えながら言う

真「逃げねえと!」

スバル「こっちだ!」

俺は自分でもどこに向かっているのかわからないまま一心不乱に走り続けた

そして気づけば薄暗い部屋にたどり着いていた

民「何この部屋・・・」

真「こんなところあったんだな」

スバル「とりあえずここで身を隠すしかないか」

民「本当に大丈夫かな?」

スバル「わかんないけど・・・」

真「なんだこれ」

スバル「どうした?真」

真「いやこれ」

そこにはショーケースがあった

そして中には

スバル「これ・・・ベルトと剣・・・か?もしかして次の仮面ライダーのかな!」

真「いやそれにしては厳重すぎるだろ」

そんな風に話していた時だった

民「きゃぁ!」

民の悲鳴が聞こえた

スバル「民どうした!」

民の前にはさっきの怪人がいたのだった

怪人「フフフ・・・ついに見つけた」

そういうと怪人は鎌のついた腕をふりおろし衝撃波をはなった

スバル「うわああ!!」

死を覚悟して身構えた

しかし衝撃波は俺たちを狙ったものではなかった

パリーン

ガラスの破片が飛び散る

衝撃波はショーケースをねらったものだった

怪人「さてまずは邪魔者を片付けるとするか」

そして怪人はもう一度衝撃波を放った

今度こそ間違いなく俺たちを狙った攻撃だった

そして俺は目をつぶったのだった

・・・

目を開くとそこには真っ白な空間が広がっていた

スバル「ここは・・・天国か?」

???「いや違う」

どこからともなく声がきこえて来た

スバル「じゃあ地獄!?」

???「それも違う」

スバル「じゃあ・・・どこ?」

???「どこでもない」

スバル「なんだそれ、てか誰?」

???「私はベルトに宿る力」

スバル「ベルトって・・・ショーケースに入ってたやつ?」

???「ああ」

スバル「へえ!仮面ライダーみたいだな」

???「君はベルトにえらばれた」

スバル「ん?それってどういうこと?」

???「あのベルトは人を選ぶ。そして装着したものの姿を変え力を与える」

スバル「ていうことは・・・俺が仮面ライダーってこと!?」

???「力をどう使うかは君しだいだ」

スバル「わかってるわかってる!あのかまきり怪人を倒せっていうんだろ!」

???「それも道のひとつだ・・・しかし忘れるな君が何を大切に思うのか守りたいのかそれが重要だ」

そしてまばゆい光が俺をつつんだ

目を開けると目の前に怪人がうろたえた様子でこちらを見ている

怪人「なに!?なぜ衝撃波がはじかれた!?」

俺の腰にはベルトが巻き付けてあった

民「スバル?」

スバル「民、真さがってろ」

真「お前何言って・・・」

俺にはベルトの扱い方がなぜかわかっていた

ベルトの挿込口にカセットを差し込む

スバル「変身!」

そしてベルトのスイッチを押した

「change・PRO」

怪人「なんだと!!」

スバル「いくぜカマキリ怪人!」

俺は怪人に向かってとびかかった

いままで喧嘩すらろくにしたことがなかったが戦い方がわかる

パンチを打ち込み蹴り飛ばす

怪人「グウウウ!」

スバル「おお!すごいぞ俺!」

怪人「許さん!!」

怪人が衝撃波を放った

民「スバル危ない!」

スバル「うわっ!」

間一髪でよけた

真「スバル!これを使え!!」

真が剣を投げてくれた

スバル「ありがとう!真!」

怪人「うおおお!!」

怪人が怒涛の攻撃を繰り出す

スバル「ハッ!」

その攻撃を俺は剣でいなす

そしてすきを突き剣を振るう

怪人「ぐうううううううう!!」

スバル「これで終わりだ!!」

ベルトに挿したカセットを抜き足にある差込口に挿す

「Advancecharge・PRO」

スバル「ハアアァ!!ライダーキック!!」

渾身の蹴りを打ち込んだ!

怪人「グウウアアア!!PROの力・・・やはりすさまじい!!」

そう叫んだ後怪人は爆発した

・・・

俺たちがショッピングモールを抜け出した時には警察などがあたりにいて騒ぎになっていた

その騒ぎに乗じてばれないように俺たちは逃げた

 

こうして俺の長い夏休みの初日は幕を閉じたのだった・・・